全国学校非正規職労働組合

全国学校非正規職労働組合は、学校非正規職労働者の権利保護と処遇改善のために設立された全国単位の労働組合である。

全国学校非正規職労働組合

概要

全国学校非正規職労働組合(略称:全国学校非正規職労組)は、大韓民国の小・中・高等学校および特殊学校などで勤務する非正規職労働者の権益保護と処遇改善を目的として設立された全国単位の労働組合である。2000年代初頭、学校非正規職労働者の劣悪な労働条件と差別に対する問題提起が本格化する中で組織化が始まり、現在は全国17の市・道に支部を置き、約5万人余りの組合員を擁する大規模な労働組合に成長した。主な活動としては、賃金引き上げ、雇用安定、社会保険適用拡大、教育公共性強化などのための団体交渉と闘争、政策提案などがある。

主な内容

設立背景と歴史

学校非正規職労働者は、給食調理士、教務補助、科学実験補助、司書、ケア担当員、清掃員、警備員など多様な職種で構成されている。1990年代後半から教育現場で非正規雇用が急増したが、彼らは低賃金、不安定な雇用、社会保険の死角地帯、差別的処遇など深刻な問題に直面した。2000年代初頭、全国各地で学校非正規職労働者が自主的に地域別労働組合を結成し始め、2005年頃に全国単位組織の必要性が高まり、2006年に全国学校非正規職労働組合が正式に発足した。初期は主に給食調理士と教務補助職種が中心であったが、その後多様な職種に拡大した。

主な要求と闘争

全国学校非正規職労働組合の核心的な要求は大きく三つに要約される。第一に、賃金引き上げと最低賃金の遵守である。学校非正規職労働者は、同一業務を行う正規職に比べて著しく低い賃金を受け取っており、特に給食調理士と清掃員の場合は最低賃金に近い水準で長時間労働を強いられてきた。第二に、雇用安定と無期契約への転換である。非正規職の特性上、契約更新が不透明で、校長の裁量で解雇されやすい構造を改善するため、無期契約職への転換を要求してきた。第三に、社会保険の全面的適用と福祉拡大である。健康保険、国民年金、雇用保険、産業災害補償保険などの社会保険の死角地帯に置かれた組合員のために、全面的な適用を要求した。これらの要求を貫徹するため、全国学校非正規職労働組合は2010年代以降、何度も大規模な総罷業と集会を主導した。特に2019年と2020年には、教育部と全国市道教育監協議会を相手にした団体交渉で、賃金引き上げと雇用安定に関する一部合意を引き出したこともある。

組織構造と活動

全国学校非正規職労働組合は、民主労総傘下の全国公共運輸社会サービス労働組合連盟(公共運輸労組)に所属している。組織構造は、全国本部の下に17の市・道支部、そして各学校単位の分会で構成される。組合員は、給食調理士、教務補助、科学実験補助、司書、ケア担当員、清掃員、警備員、特殊教育補助員など10余りの職種にわたる。主な活動としては、定期的な団体交渉、賃金交渉、雇用安定協約の締結、法的支援、教育および研修プログラムの運営、政策研究および提案、対政府・教育庁ロビー活動などがある。また、教育公共性強化のための市民社会団体との連帯活動も活発に行っている。

主な成果と限界

全国学校非正規職労働組合の主な成果としては、第一に、2010年代半ば以降、全国ほとんどの市・道教育庁と団体協約を締結し、賃金引き上げと雇用安定に関する基本的な枠組みを整えた点である。第二に、2019年の教育部との交渉で、学校非正規職労働者の最低賃金保証と無期契約転換拡大に関する合意を引き出した点である。第三に、社会保険適用率が大幅に向上し、現在はほとんどの組合員が健康保険と国民年金に加入している。しかし、限界も明確である。依然として正規職との賃金格差は大きく、特に給食調理士と清掃員の場合は劣悪な勤務環境が改善されていない。また、無期契約転換後も正規職との差別(号俸制未適用、賞与差別など)が続いており、教育庁との交渉過程で政治的・財政的制約に直面する場合が多い。

最新動向

2024年から2025年現在まで、全国学校非正規職労働組合は以下のような主要な動向を示している。第一に、2024年の賃金交渉で、教育部と全国市道教育監協議会は物価上昇率を反映した賃金引き上げ(約5~6%)に合意したが、組合側は正規職との格差解消のためにより大幅な引き上げを要求し、一部地域で部分罷業を実施した。第二に、2025年の教育部による学校会計職員管理体制の再編議論が進行中である。政府は学校非正規職労働者の雇用主体を校長から教育庁に一元化する方案を検討しており、これは雇用安定性の向上に肯定的な影響を与えると予想される。第三に、ケア担当員職種の拡大に関連して、政府の「ヌルボム学校(늘봄학교)」政策に伴いケア担当員の需要が急増しており、彼らの処遇改善と正規職転換要求がさらに強まっている。第四に、デジタル転換と業務変化に対応して、学校行政業務のデジタル化により教務補助と科学実験補助職種の業務範囲が拡大しており、これに伴う賃金再調整と職務再設計の要求が提起されている。第五に、2025年前半には、全国学校非正規職労働組合が主導する「学校非正規職ゼロ(ZERO)キャンペーン」が全国的に拡散し、すべての学校非正規職種の正規職化を目標とした大規模な署名運動と集会が予定されている。

関連項目

  • [[民主労総]]
  • [[教育公務職]]
  • [[非正規職労働者]]
  • [[学校会計職員]]
  • [[全国公共運輸社会サービス労働組合連盟]]

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