全相現
概要
全相現(チョン・サンヒョン、전상현)はKBOリーグのKIAタイガースに所属する右腕投手で、主にブルペン(中継ぎ)で活躍するサイドスロー系の投球フォームを持つ選手である。華麗な奪三振型の投手というよりは、低いリリースポイントから繰り出す重い直球とスライダー・シンカー系の球種を織り交ぜ、ゴロや凡打を誘発する失投の少ないタイプと評価されている。独特のアンダースローに近い腕の角度と大胆な内角勝負が彼のトレードマークで、チームの接戦で信頼される勝ちパターンを担う戦力として地位を築いた。
主な内容
プロフィール
- 所属: KIAタイガース
- ポジション: 投手(右投げ)
- 投球タイプ: サイドスロー(アンダースロー系の低いリリースポイント)
- 主な役割: 中継ぎ・セットアッパー
- 出身: ソウル培材高等学校卒業後にプロ入団
選手経歴
プロ入団初期は可能性を認められながらも、制球とゲーム運びの面で起伏を見せ、一軍と二軍を行き来する時期を過ごした。しかし、ブルペンへと役割を明確に定めてからは、短いイニングを任されるスペシャリストへと成長し、独特の低い腕の角度から繰り出される球が打者の打撃ポイントとずれることで、空振りとゴロを同時に引き出す姿を見せた。
本格的に注目され始めたのは、ブルペンの勝ちパターンとして定着したシーズンからである。60試合前後の多くの登板試合にも継続して登板し、ホールド部門の上位に名を連ね、チームがリードを奪った7~8回の場面で安定してイニングを消化する役割を果たした。その後も登板回数が多い「酷使論争」の中でも自身の役割を果たし、チームブルペンの中心軸として位置づけられた。
プレースタイル
全相現の最大の特徴は、リリースポイントが非常に低いことである。一般的な本格派右腕と異なり、腕がほぼ真横から出るため、打者としては球が上から落ちてくる軌道に認識され、タイミングを合わせにくい。さらに、内角深くへ食い込む直球と外角へ流れていくスライダーを対称的に活用し、左打者・右打者のどちらにも不快感を与える。
また、四球が急激に増えるタイプではなく、走者を出しても併殺打や凡打でイニングを整理する能力が強みとして挙げられる。ただし、登板間隔が短くなると球威が落ちて失点が増える傾向があり、シーズン後半の体力管理が成績を左右する要因として指摘されることもある。
受賞および記録
- ホールド部門の上位圏入りおよびシーズン60試合以上登板の記録
- チームの韓国シリーズ優勝(統合優勝)メンバーとしてブルペンの役割を遂行
- 接戦での安定したイニング消化により「勝ちパターン」の評価を獲得
最新動向
2024~2025年時点で、KIAタイガースは統合優勝以降、ブルペン陣の再編と世代交代を同時に進めている。全相現は腰の負傷や疲労の蓄積などにより登板管理が必要なベテラン軸に入ったが、それでもなお試合後半の接戦で最も早く選択されるカードの一つと評価されている。最近は球速そのものを引き上げるよりも、制球と球種間の緩急調整、そして投球数の管理に焦点を置いた運用が行われており、若いブルペン戦力の成長と相まって登板間隔を調整する「管理型運用」が増えている点が特徴的である。また、KBOリーグ全体の投手運用トレンドがイニング単位の分業からマッチアップ中心の起用へと移行する中で、特定のタイプの打者に強みを見せる全相現の活用価値がむしろ再評価されている。2025シーズンも彼はチームブルペンの経験の軸として、後輩投手たちのメンター役まで兼ねている。
関連項目
- [[KIAタイガース]]
- [[KBOリーグ]]
- [[リリーフ投手]]
- [[サイドスロー]]
- [[韓国シリーズ]]