関税はどれだけ上がったか

2025年の米国発の相互関税・品目関税により主要国の関税率が急騰した現状と背景、韓国への影響の整理

関税はどれだけ上がったか

概要

2025年に入り、米国のトランプ政権が「相互関税(reciprocal tariff)」と品目別関税を相次いで発表したことで、世界の平均関税率は数十年ぶりに最も速いペースで上昇した。2025年4月に発表された普遍的基礎関税10%と国別の相互関税(最高50%水準)は世界の貿易秩序を揺るがし、韓国も25%関税の賦課対象となった後、交渉を経て15%に調整された。この文書は、関税率が実際にどれだけ上がったのか、どの品目・国にどの税率が適用されるのかを整理する。

主な内容

1. 関税引き上げの背景

米国は2025年1月に就任したトランプ大統領が、貿易赤字の縮小、製造業の回帰、財政収入の確保を名分として関税を武器化した。根拠法としては、通商拡大法232条(国家安全保障)、国際緊急経済権限法(IEEPA)、通商法301条などが動員された。従来の平均関税率が2〜3%水準だった米国の実効関税率は、2025年半ばに15〜18%台へと跳ね上がったとの分析が出ている。

2. 国別の相互関税率(2025年4月発表基準)

  • 中国:34%追加 → その後125%までエスカレート、交渉後30%水準に緩和
  • ベトナム:46%
  • 台湾:32%
  • インド:26%
  • 韓国:25% → 交渉後15%
  • 日本:24% → 交渉後15%
  • EU:20% → 交渉後15%
  • タイ:36%、カンボジア:49%、スイス:31%
  • 普遍的基礎関税:すべての貿易国に10%

3. 品目別関税

  • 鉄鋼・アルミニウム:25% → 2025年6月に50%へ引き上げ
  • 自動車および部品:25%
  • 半導体・医薬品:232条調査の後、高率賦課を検討(最大100%に言及)
  • 銅:50%を予告
  • 木材・家具:10〜25%を段階適用

4. 韓国への影響

韓国は2025年7月末の韓米交渉を通じて、相互関税を25%から15%に下げることで合意した。代わりに対米投資3,500億ドル規模のパッケージとエネルギー購入の拡大が条件として取り沙汰された。自動車・鉄鋼・半導体など主力輸出品は依然として232条の高率関税の直接的な影響を受けており、ウォン安と輸出単価の圧迫が重なり、中小協力会社の採算性悪化が懸念された。

5. 関税率の計算方式の論争

米国が提示した「相互関税」の算式は、相手国の対米貿易黒字を輸入額で割ったうえでそれを半分に減らす方式であるため、実際の相手国の関税率とは無関係だとの批判を受けた。例えば、韓国の対米黒字約660億ドルを輸入額1,300億ドルで割った値の半分が25%として算出されたという分析が代表的である。

最新動向

2025年下半期に入り、米国は主要国と相次いでフレームワーク交渉を妥結し、税率を15%前後に収斂させる様相を見せた。ただし、半導体・医薬品など戦略品目には別途の高率関税が予告されており、不確実性は依然として残る。中国とは90日単位の関税猶予を延長しながら交渉中であり、EU・日本・韓国は投資・購入の約束を履行することを条件に例外を認められる構造だ。WTO体制の弱体化、供給網の再編(ニアショアリング・フレンドショアリング)、米国内の物価上昇圧力が2025〜2026年の核心的な変数と挙げられる。各国は報復関税・輸出の多角化・通商交渉力の強化で対応している。

関連トピック

  • [[相互関税]]
  • [[通商拡大法232条]]
  • [[韓米通商交渉]]
  • [[供給網の再編]]
  • [[世界貿易機関]]