集観族
概要
集観族(しゅうかんぞく)は、公演、スポーツ試合、映画、展示など各種の文化・余暇コンテンツを、劇場や競技場のような現場ではなく家の中で観覧することを好む消費者集団を指す新造語である。「家で観覧する人々」という意味の「集観(집관)」に、群れ・集団を意味する「族」を付けて作った言葉で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの前後でオンラインストリーミングとOTT、ホームシアター技術が急激に発達するにつれ、一つの明確な生活様式であり市場セグメントとして定着した。単に「家にいる人」を意味する引きこもり型の孤立者とは異なり、積極的にコンテンツを消費して楽しむ能動的な観覧主体である点で区別される。
主な内容
定義と語源
「集観族」は「家」と「観覧」の合成語である「集観」に、人々の群れを意味する接尾辞「族」を結合した形である。これと類似した表現としては、Netflixなどのストリーミングサービスを家で一気に見る「一気見族(정주행족)」、ホームトレーニングを楽しむ「ホームトレ族」、家で酒を飲む「家飲み族」などがあり、これらはすべて「ホーム(home)」を消費の中心空間とするという共通点を持つ。集観族は特に、公演・スポーツのように本来は現場観覧が必須だと考えられていた領域で顕著に現れる。
登場背景
集観族の浮上には複数の要因が複合的に作用した。第一に、超高速インターネットと5G通信網の普及により大容量映像ストリーミングが安定化した。第二に、新型コロナウイルスによる社会的距離の確保が対面観覧を制限し、オンライン公演、無観客試合中継、オンライン観覧文化が拡散した。第三に、大型テレビ、プロジェクター、サウンドバー、VR機器などホームシアター機器の価格が下がり性能が向上し、家でも劇場級の没入感を実現できるようになった。第四に、交通費・駐車場代・チケット代など外出に伴う費用と時間の負担が大きくなり、コスパを重視する消費性向が強化された。
主な特徴
集観族は次のような特性を示す。まず利便性と統制可能性を最優先に考える。観覧中の一時停止、巻き戻し、字幕調節、間食が自由である点が現場観覧との決定的な違いである。第二に、個別化された消費を志向する。一人、または少数の家族・知人と一緒に観覧する場合が多く、アルゴリズム推薦に従って好みに合ったコンテンツを選択的に消費する。第三に、ファンダム活動と結合する。オンラインコンサートではリアルタイムチャット、ペンライト連動、グッズ購入など参加型要素を通じて、現場のファンダム経験を代替または再構成する。第四に、再観覧と記録を重視し、再視聴、クリップ保存、レビュー作成など二次消費につながる傾向が強い。
関連産業
集観族の拡散は様々な産業に影響を及ぼした。OTTプラットフォームとオンライン中継サービスはもちろん、大型ディスプレイ・プロジェクター・サウンド機器など家電業界、簡便食・おつまみ・飲料などホームフード業界、オンライングッズ流通とファンダムプラットフォームが共に成長した。一方、映画館、公演場、競技場などオフライン観覧施設は、観客減少と収益性悪化という課題に直面した。
最新動向
2024~2025年に入り、集観族文化はコロナ特需が終わった後も日常化した生活パターンとして定着した。OTT市場が成熟期に入り、料金引き上げとアカウント共有の取り締まりが本格化し、これに伴い広告型料金制(AVOD)とバンドル商品が拡散する流れが現れた。また、スポーツ中継権がストリーミングプラットフォームへ急速に移行するにつれ、「集観」がスポーツ消費の主流方式として定着し、地上波・ケーブルの地位は相対的に縮小した。一方では「集観」への疲労感とともに、現場の熱気と共同体経験を再び求める「現観族(現場観覧族)」が反騰する現象も観察される。オンラインとオフラインを行き来するハイブリッド観覧、没入型XR公演、超大型スクリーンと空間音響に基づくプレミアムホームシアター、AIベースの個別化推薦とリアルタイム字幕・翻訳サービスなどが、次世代の集観体験をリードするキーワードとして挙げられる。企業らも集観族を狙い、メンバーシップ、ファンダムコミュニティ、リアルタイム疎通機能を結合した統合観覧プラットフォームを競争的に打ち出している。
関連トピック
- [[OTT]]
- [[オンタクト]]
- [[ホームコノミー]]
- [[Netflix]]
- [[ホームシアター]]
- [[ファンダム]]
- [[新型コロナウイルス感染症]]