ゲリット・コール

MLBニューヨーク・ヤンキースの右腕先発投手で、2023年にアメリカンリーグのサイ・ヤング賞を受賞したエース。

ゲリット・コール

概要

ゲリット・アラン・コール(Gerrit Alan Cole、1990年9月8日~)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ニューポートビーチ出身のプロ野球選手で、メジャーリーグ(MLB)ニューヨーク・ヤンキースの右腕先発投手である。2011年のMLB新人ドラフトで全体1位でピッツバーグ・パイレーツに指名された後、ヒューストン・アストロズを経てニューヨーク・ヤンキースでエースの役割を担っており、2023年にアメリカンリーグのサイ・ヤング賞を受賞した。2019年のFA契約時には投手史上最高額となる9年3億2,400万ドルを記録し、現代MLBを代表するパワーピッチャーとしての地位を確立した。

主要な内容

基本プロフィール

  • 本名:ゲリット・アラン・コール(Gerrit Alan Cole)
  • 出生:1990年9月8日、アメリカ合衆国カリフォルニア州ニューポートビーチ
  • 身体:193cm、約100kg
  • 投打:右投右打/ポジション:先発投手
  • 所属チーム:ピッツバーグ・パイレーツ(2013~2017)→ ヒューストン・アストロズ(2018~2019)→ ニューヨーク・ヤンキース(2020~現在)
  • 大学:UCLA

アマチュア時代とドラフト

高校時代から時速95マイル台の剛速球を投げる有望株として名を知られ、2008年のドラフトでニューヨーク・ヤンキースから1巡目指名を受けたが、UCLAへの進学を選択した。大学で球威と制球をともに磨いた彼は、2011年のドラフトで全体1位でピッツバーグ・パイレーツに指名され、プロ入りした。

ピッツバーグ・パイレーツ時代(2013~2017)

2013年6月にメジャーデビューし、初シーズンに10勝を挙げて可能性を示した。2015年には19勝8敗、防御率2.60、202奪三振を記録して初のオールスターに選出され、ナショナルリーグのサイ・ヤング賞投票で4位に入った。その後も着実に200イニング以上を消化する先発投手として活躍したが、チーム成績の不振とともにトレードの噂が絶えなかった。

ヒューストン・アストロズ時代(2018~2019)

2018年1月にヒューストンへトレードされた後、球速と変化球の完成度が一段階上がった。2018年は15勝5敗、防御率2.88、276奪三振でアメリカンリーグ奪三振1位となり、2019年には20勝5敗、防御率2.50、326奪三振を記録してキャリアハイのシーズンを過ごした。この時期の圧倒的な奪三振能力は、彼をリーグ最高のパワーピッチャーの仲間入りさせた。

ニューヨーク・ヤンキース時代

2019年シーズン終了後にFA資格を取得し、9年3億2,400万ドルという投手史上最高額の契約でニューヨーク・ヤンキースに入団した。短縮シーズンだった2020年を除けば、着実に200奪三振以上を記録して先発ローテーションの中心を守り、2022年には13勝8敗、防御率3.50、257奪三振でリーグ奪三振1位となった。

2023年サイ・ヤング賞シーズン

2023年はコールのキャリアの頂点だった。33試合で209イニングを投げ、15勝4敗、防御率2.63、222奪三振、WHIP 0.98を記録し、アメリカンリーグのサイ・ヤング賞を満票で受賞した。同年6度目のオールスター選出とともにヤンキースの先発ローテーションを牽引し、リーグ最高のイニング消化力と圧倒的な三振率を同時に証明した。

投球スタイル

平均時速96~98マイル、最速100マイルを超えるフォーシーム・ファストボールを主武器とする。これにスライダー、ナックルカーブ、チェンジアップを織り交ぜて投げ、特に高いゾーンのファストボールと低く落ちるスライダーの組み合わせで空振りを引き出す能力に優れている。コマンドとイニング消化力が安定しているため、着実にリーグ上位の奪三振とイニングを記録してきた。

主な受賞・記録

  • アメリカンリーグ サイ・ヤング賞 1回(2023)
  • MLBオールスター選出 6回(2015、2018、2019、2021、2022、2023)
  • アメリカンリーグ奪三振1位 2回(2019、2022)
  • アメリカンリーグ防御率1位(2019)
  • 通算200奪三振シーズンを多数記録

最新の動向

2024年シーズン、コールはスプリングトレーニング中に肘の捻挫と診断され開幕を欠場し、6月の復帰後はヤンキースの先発ローテーションを牽引してポストシーズン進出に貢献した。しかしシーズン終了後に肘の状態が再び悪化し、2025年3月にトミー・ジョン手術(肘靭帯再建手術)を受け、2025年シーズンは全試合を欠場することになった。これはヤンキースの先発ローテーションに大きな空白を残し、球団はFAとトレードで代替戦力の補強に注力した。故障からの復帰時期と30代半ば以降の球威維持の可否が今後のキャリアの鍵となる変数と評価されており、契約の残り期間と殿堂入りの可能性についての議論も続いている。一方、MLB全体では球速と回転数中心のパワーピッチングのトレンドが続く中、コールは依然として2010年代以降のリーグを代表する右腕エースの一人として記録されている。

関連トピック

  • [[メジャーリーグベースボール]]
  • [[ニューヨーク・ヤンキース]]
  • [[アメリカンリーグ サイ・ヤング賞]]
  • [[トミー・ジョン手術]]
  • [[ヒューストン・アストロズ]]