KF-21 ボラメ
概要
KF-21 ボラメは、大韓民国が主導して開発した4.5世代超音速戦闘機で、韓国航空宇宙産業(KAI)が主管し、インドネシアが共同開発に参加した。既存のF-5E/F戦闘機を代替し、空軍戦力の近代化を目的とし、2022年7月に初飛行に成功した。ステルス機能を一部備えるが、内部兵装庫がないため4.5世代に分類され、将来の5世代戦闘機開発の基盤となると評価される。
主要内容
開発背景
2000年代初頭、韓国空軍は老朽化したF-4、F-5戦闘機を代替する必要性を感じた。米国のF-35導入とともに、国内技術力で独自戦闘機を開発しようとする動きが起こり、2015年に「ボラメ事業」が正式に発足した。事業名「ボラメ」は、幼い鷹を意味する純韓国語で、成長可能性を象徴する。
技術的特徴
- 機体設計: 双発エンジン、DSI(ダイバートレス超音速インテーク)採用によりレーダー反射断面積(RCS)を低減。主翼はデルタ-カナード形状で機動性向上。
- アビオニクス: AESA(アクティブ電子走査アレイ)レーダー、IRST(赤外線捜索追尾装置)、電子戦装備(EW Suite)など、国産化率65%以上。
- 兵装: AIM-120 AMRAAM、AIM-9 Sidewinder、国産空対空ミサイル、JDAM、CBU-105など多様な兵装搭載可能。将来は内部兵装庫搭載を計画。
- エンジン: GE F414-GE-400K(米国ゼネラル・エレクトリック)をライセンス生産。推力22,000ポンド級。
開発スケジュール
- 2015年: システム開発着手
- 2019年: 試作機1号機ロールアウト
- 2022年7月: 初飛行成功
- 2023年: 超音速飛行、空中給油試験
- 2024年: 兵装分離試験、戦闘機動試験
- 2026年: 戦力化目標(初度量産40機)
- 2032年: 120機戦力化完了予定
参加国
- 大韓民国: 主管国、全体費用の80%負担(約8兆6千億ウォン)
- インドネシア: 共同開発国、費用20%負担および技術移転、試作機1機提供予定。ただし、分担金未納問題で対立。
評価
KF-21はF-35より低価格(1機あたり約650億ウォン)と整備の容易さ、国内生産による戦略的自律性を利点とする。ただし、ステルス性能が完全でないため、5世代戦闘機との交戦時に不利になる可能性があるとの指摘がある。専門家は、KF-21が韓国航空産業の技術自立度を大幅に高め、将来の5世代戦闘機(KF-XX)開発の足掛かりとなると評価する。
最新動向
2024年10月時点、KF-21は試験飛行段階で兵装分離試験と電子戦装備試験を成功裏に終えた。2025年前半には空対空ミサイル発射試験を計画中。インドネシアの分担金未納問題は依然として解決していないが、両国は技術移転スケジュールを調整中。2024年7月、KF-21が海外展示会(シンガポール・エアショー)に初公開され、輸出可能性を探った。ポーランド、イラクなどが導入意思を示したが、米国の輸出承認問題が変数として残る。また、2025年からはKF-21の派生型として艦載機バージョン(海軍用)と無人戦闘機(UCAV)連動研究が本格化する予定。
関連トピック
- [[韓国航空宇宙産業]]
- [[F-35 ライトニング II]]
- [[4.5世代戦闘機]]
- [[大韓民国空軍]]
- [[インドネシア防衛産業]]
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