全国教職員労働組合
概要
全国教職員労働組合(略称:全教組)は、1989年5月28日に創立された大韓民国の教員労働組合である。教育の民主化、教員の権利保護、生徒の人権向上を目標に活動し、1999年に法的地位を認められた。しかし、保守政権時代には「左傾化」論争とともに法的紛争を経験し、2020年に解職教員の復職とともに再編された。現在、約6万人の組合員を擁する大韓民国最大の教員団体の一つである。
主な内容
創立の背景と歴史
全教組は、1980年代の軍事独裁政権下で教育現場の民主化要求が高まる中で誕生した。1989年5月28日、全国から約1,200人の教師がソウルで創立大会を開いたが、当時の政府は「国家保安法違反」などを理由に非合法化し、創立を主導した教師たちを大量解職した。その後、1990年代の民主化の進展に伴い、1999年の金大中政権時代に「教員労働組合法」が制定され、合法的地位を獲得した。
主な活動
全教組は、教員の待遇改善、教育政策への参加、生徒の人権保護など多様な活動を行っている。代表的な活動としては:
- 教員の待遇改善:賃金引き上げ、教員定数拡充、業務軽減のための団体交渉
- 教育政策への対応:国家水準教育課程の改訂、学校の自律化、高校体制の再編などに関する意見提示
- 生徒の人権:体罰禁止、頭髪の自由化、生徒自治の活性化などのキャンペーン
- 社会連帯:市民社会団体と連携し、教育予算確保、私立学校法改正などの活動
法的地位と対立
全教組は、2013年の朴槿恵政権時代に「教員労働組合法」改正により「政治的中立性」違反を理由に法外労働組合通知を受けた。これに対し全教組は行政訴訟を提起し、2020年に最高裁判所で「法外労働組合処分取消し」判決を受け、再び合法的地位を回復した。この過程で、2014年から2020年までの約6年間、法外労働組合の状態で活動し、この時期に組合員数が減少し、財政が悪化した。
組織構造
全教組は、中央組織(委員長、副委員長、事務局)と17の市道支部、そして各級学校の分会で構成される。組合員は幼稚園、小学校、中学校、高校の教師だけでなく、大学教員、教育専門職も含む。意思決定は代議員大会と中央委員会を通じて行われ、2年ごとに委員長を選出する。
最新動向
2024年現在、全教組は尹錫悦政権の教育政策に対して批判的な立場を維持している。特に2025年に導入予定の「高校単位制」と「教員成果給制度」に反対し、教師の業務軽減と学校民主主義の強化を要求している。また、2024年9月には「教育回復」をテーマに大規模集会を開き、2025年1月には「教員地位向上及び教育活動保護のための特別法」改正を促す声明を発表した。最近では、少子化による学齢人口減少と学校統廃合問題にも積極的に対応している。一方、2024年12月には全教組内で「進歩的教育運動」を強化するための内部討論会が開かれ、2025年2月には「教育基本法」改正案に対する意見を国会に提出した。
関連項目
- [[韓国教員団体総連合会]]
- [[教員労働組合法]]
- [[教育民主化]]
- [[生徒の人権]]
- [[解職教員復職]]
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