非居住1住宅
概要
非居住1住宅とは、世帯が保有する住宅数は1戸だけであるが、本人が実際にはその住宅に居住していない状態を指す。所得税法上、1世代1住宅の譲渡所得税非課税を受けるためには、原則として「2年以上の保有」要件を満たせばよいが、2017年8月3日以降に調整対象地域で取得した住宅には、これに「2年以上の居住」要件が追加で適用される。したがって、調整対象地域内の住宅を購入したままチョンセ(伝貰)・ウォルセ(月貰)で貸したり、他の地域に住みながら譲渡したりすると、非課税が排除され、長期保有特別控除も受けられないため、税負担が大きく増える。
主な内容
1世代1住宅非課税の基本構造
所得税法第89条および同法施行令第154条に基づき、以下の要件をすべて満たせば、譲渡価額12億ウォン以下の部分について譲渡所得税が非課税となる。
- 譲渡日現在、1世代が国内に1住宅のみを保有すること
- 当該住宅を2年以上保有すること(保有期間の起算日は取得日、例外的に相続・婚姻などは特例を適用)
- 取得当時に調整対象地域にある住宅であれば、2年以上居住すること
- 譲渡価額12億ウォン超の高価住宅は、超過分についてのみ課税
すなわち「1住宅」という保有面の要件と「居住」という使用面の要件が分離されており、非居住1住宅は後者を満たせなかった場合に該当する。
居住要件の導入と適用時期
居住要件は、2017年8月2日に発表された8・2不動産対策の後続立法として導入された。2017年8月3日以降に調整対象地域内の住宅を取得した場合には、2年以上居住しなければ非課税を受けることができず、2018年9月13日以降の譲渡分からは、調整対象地域の1世代1住宅の長期保有特別控除にも居住期間要件が適用された。これにより、調整対象地域の住宅は保有期間年4%と居住期間年4%を合算して最大80%まで控除を受ける構造となり、居住しなければ保有分の4%のみが認められる。
| 区分 | 居住要件充足 | 非居住1住宅 |
|---|---|---|
| 譲渡税非課税 | 適用(12億以下) | 排除(全額課税) |
| 長期保有特別控除 | 保有+居住 最大80% | 保有分のみ 最大40% |
| 税率 | 基本税率 | 基本税率(重課ではない) |
非居住1住宅が生じる典型的な事例
- 地方に居住しながらソウル・首都圏の住宅を購入してチョンセで貸し出す場合
- 職場・学校の都合で他の地域にチョンセで住みながら、自分の家は空けておく場合
- 親の扶養、子供の留学などで居住地を移した場合
- いわゆる「ギャップ投資」で購入後に入居せず、保有のみする場合
居住要件の例外事由
施行令第154条第1項は、やむを得ない事由がある場合には居住要件を満たしたものとみなす。代表的なものとして、① 就学、② 勤務上の事情、③ 疾病の療養、④ 65歳以上の直系尊属の同居扶養、⑤ 婚姻による合家、⑥ 1年以上居住後の海外移住などがある。ただし、こうした事由が生じた日から3か月以内に譲渡するか、他の住宅に代替取得しなければならず、就学・勤務の場合は通学・通勤が不可能な程度でなければならないなど要件が厳格であるため、実務上争いが多い。
他の税目との関係
居住の有無が決定的となるのは譲渡所得税のみである。保有税である財産税と総合不動産税は、住宅数と公示価格、年齢・保有期間を基準に課税され、実際の居住の有無を直接の要件とはしない。ただし、1世代1住宅かどうかが住宅数の算定において重要であるため、世帯分離の有無と住宅数の判定は、譲渡税と保有税の両方で核心的な争点となる。
最新の動向
調整対象地域の解除と居住要件の実効範囲
2024年以降、政府は地方不動産の低迷を理由に調整対象地域を大幅に解除してきており、2025年現在、調整対象地域はソウル江南3区・龍山区など一部地域に限定された状態である。居住要件は「調整対象地域で取得した住宅」にのみ適用されるため、非調整対象地域の住宅の非居住1住宅者は、依然として2年保有のみで非課税を受けることができる。このため、地域別に居住要件の実質的な効果が大きく分かれ、調整対象地域の再指定の有無が譲渡税負担の変数として浮上している。
多住宅者重課の猶予終了と税制改革の議論
2022年から施行された多住宅者譲渡税重課排除措置は何度も延長され、2026年5月まで続く予定であり、終了時期を前に重課再開の可否をめぐる議論が進行中である。これとともに、長期保有特別控除を居住中心に改編したり、1住宅者の基本控除を一元化する方策が、2025年の税法改正議論で提示された。居住要件の強化は、実需要者保護と投機抑制という二つの目標が衝突する地点であり、地方居住者による首都圏住宅の処分、青年・新婚夫婦の職場移動などにおいて反発が続いている。
実務上の留意点
最近では、国税庁の不動産取引検証の強化により、転入世帯閲覧、健康保険料納付地域、子供の学校、通信・カード利用内訳などが居住の有無を判断する証拠として活用される。したがって、非居住1住宅の状態で非課税を主張するには、例外事由の立証資料を事前に確保しなければならず、譲渡時期の管理(3か月以内の譲渡など)を逃すと、数千万ウォン台の追加税が発生し得る。
関連トピック
- [[1世代1住宅非課税]]
- [[譲渡所得税]]
- [[長期保有特別控除]]
- [[調整対象地域]]
- [[総合不動産税]]
- [[多住宅者重課税]]